日日是好日 〜「お茶」が教えてくれた15のしあわせ〜

ボクは今まで一度もお茶というものを習ったことはないが、この本を読んでいるだけでその奥の深さがわかってくるようだ。様々なお手前の稽古はすべて茶事の「ご亭主」を行うためのパート練習だなんて。しかもその茶事、昼から始まって夕方に終わるという、一杯のお茶(抹茶)を飲むためには壮大なスケールのイベントらしい。

そういうのも読みながら気になった部分を二つ。

 会いたいと思ったら、会わなければならない。好きな人がいたら、好きだと言わなければいけない。花が咲いたら、祝おう。恋をしたら、溺れよう。嬉しかったら、分かち合おう。
 幸せな時は、その幸せを抱きしめて、百パーセントかみしめる。それがたぶん、人間にできる、あらんかぎりのことなのだ。
 だから、だいじな人に会えたら、ともに食べ、ともに生き、だんらんをかみしめる。
 一期一会とは、そういうことなんだ……。

これは、人生に起きるできごとは、いつでも「突然」だってこと。著者の父親が亡くなられたときの感情。

「目を覚ましなさい。人間はどんな日だって楽しむことができる。そして、人間は、そのことに気づく絶好のチャンスの連続の中で生きている。あなたが今、そのことにきづいたようにね。」

これは、「日々是好日」の中に含まれていたこんなメッセージが伝わってきたとき…


ボクはまだ、「苦境」の中を楽しんでいけるほど心ができていないけど、なにかのきっかけでそんな気持ちになれるのだろうか。
今年の大晦日には「先今年無事目出度千秋楽」って言えるだろうか……


日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ

日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ