本を片っ端から読みまくる

朝からたくさん読もうと思っていたのに気がついたらお昼。いつの間にかベッドの上で寝ていたらしい…。

「クビ!」論。 (朝日文庫)
人事部長として「クビ」を切ってきたという話もかなり興味深く読み進めることができたが、やはり一番は外資系企業の考え方が書かれている部分が一番面白い。

◆「仕事ができないとはどういうことか」
「過程も評価しろ」という議論を聞くたびに、私は興ざめします。外資系企業の世界では「結果がすべて』だからです。(中略)こういう社員には、共通した特徴があります。だいたいにおいて、業績が悪いというのは「要領の悪い人」なのです。仕事ができる社員もできない社員も、1日に与えられた時間は24時間です。しかし、どんなに仕事ができる人も、睡眠時間や食事の時間を削ることはできないので、24時間働き続けることは無理な話です。
みんなに等しく与えられた24時間の中で、人よりも仕事をするためには、時間を有効に使わなければなりません。ここで問題になるのが“要領”です。
では、要領とは何か。それは「仕事のプライオリティー (priority = 優先順位) をしっかりつける」ことです。仕事は、ただ単に「やればいい」というものではありません。どの仕事を一番先にやり遂げなければならないのか、どの仕事なら後回しにしていいのか、丁寧にやらなくてはいけない仕事はどれか……。仕事を与えられた瞬間に、こうした判断を下さなければならないのです。(中略)不思議なことに、私の経験から言っても、仕事の進め方やノウハウについて聞いてくる部下はたくさんいますが、仕事のプライオリティーを聞いてくる部下はそんなにいません。その結果、部下が「できました」と持ってくる仕事の結果と、こちらが求めていたことに、ずれが生じるという事態がよく起るのです。
また、うまく仕事のプライオリティーがつけられない人は、往々にして「考え過ぎ」の罠にはまりがちです。「この仕事は大変そうだ」「時間がかかりそうだ」など、くだらないことをあれこれ考えすぎて、結局は時間を無駄にしているケースが多いのです。(中略)
気をつけなくてはいけないのは「仕事はあなた一人でしているわけではない」と言う点です。あなたが受け持つその仕事は、あなたが働いている部署が請け負った仕事の一部でもあるのです。
つまり、職場の同僚たちのことも考えなくてはいけません。上司やチームのリーダーの立場に立って考えることも大切なのです。
あれこれ、つまらないことに気をもむヒマがあったら、どの仕事を最初に仕上げて持っていけば上司が喜ぶかだけを考えてみてください。そうすれば、自ずとプライオリティーが決まってくるはずです。

確かに、最近の仕事のやり方はこれは自分だけの仕事と壁を作って一人でやりすぎていたのかもしれない。職場に与えられた仕事のパーツをまかされたと思えばよかったのかなという気がする。

◆仕事が遅い社員は切られる
パフォーマンスの悪い社員には、もう一つ特徴があります。「遅い」ということです。
仕事には、量・質の両面の成果が求められます。仕事が遅い人に、量はこなせません。なにより、仕事にはスピードが必要です。しかも、外資系企業で求められるスピードは、日本企業とはレベルが格段に違います。とにかく、速いのです。
外国人の目には、日本人が一つの結論を導きだすのに「ああでもない」「こうでもない」とぐずぐず時間をかけている姿は、奇異な光景に映っていることでしょう。外資系企業では「即決・即断・即実行」が求められているからです。(中略)
その日から私は、それまで以上にスピードを意識して仕事をするようになりました。今日できる仕事は、とにかく今日中にやる。三つ仕事があったら、一つ目は午前中に終わらせ、二つ目は2時までに、三つ目は5じまでに……と、目標を決めて仕事をするようにしたのです。

著者も外資系で求められるスピードに目から鱗が落ちると表現していたが、このぐらいの気持ちでやらなきゃだめなんですかねぇ〜。『明日仕上がる100パーセントの仕事よりも、今日もらえる70〜80パーセントの仕事』というのが答えなのかもしれない。