動物病院119番

大型犬は短命というのを聞いていたのでたまにROYが死んだときのことを考えてしまう(ROYはまだ8ヶ月なのだが……)
『動物は「死の概念」を怖がらない』の節を読んでちょっと死について理解が深まったかなと思う。

四十年間、多くの動物の死を看取ってきましたが、どの動物も最後は誇り高く立派に死を迎え入れていました。死ぬのが嫌で嫌でどうしようもないという動物はいなかったのです。
それを見て、私は動物にとって死はそれほど忌まわしいものでも呪わしく嫌なものでもないな、と確信するに至りました。苦痛にのたうちまわっていても、いよいよ最後となった時はむしろ人間よりも正々堂々と誇り高い。これはもう動物に見習わなければいけませんね。ある時点からはきっぱり生に執着しない姿は立派です。
ですから、動物にとって死は恐るべきものではなくて、むしろ、直接自分を苦しめている痛みや肉体的不快感の方が辛いのだと思います。抽象的概念の「死」ではなく、動けない辛さ、食べられないという「現実」が苦痛なのです。


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